【感想】小説『蜜蜂と遠雷』本屋大賞&直木賞W受賞!ピアノコンクールが舞台のお話

直木賞と2017年本屋大賞を受賞した、恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』はピアノコンクールが舞台の音楽小説です。

おすすめ
サクサク
意外性
感動

 

この本を読んだきっかけは、本の帯の文章と本屋さんのポップに惹かれたのがひとつ。そして、なんといっても表紙の雰囲気!ジャケ買いというやつです(*'▽')

って、姉が言っていました(笑)

私が普通の本を読むのは、大体勧められた時♪

『蜜蜂と遠雷』 著者:恩田 陸

<あらすじ>
近年その覇者が音楽の寵児となる芳ケ江国際ピアノコンクール。自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。かつて天才少女としてデビューしながら突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳。楽器店勤務のサラリーマン・高島明石28歳。完璧な技術と音楽性の優勝候補マサル19歳。天才たちによる、競争という名の自らとの闘い。その火蓋が切られた。

本の裏表紙より
タイトル 蜜蜂と遠雷
著者 恩田 陸
書籍発売年月 2016年9月
文庫発売年月 2019年4月
ジャンル 音楽小説、青春小説

2019年10月4日に実写映画の公開が決定しています。

入りやすい世界観

読んでいてすんなり小説の世界感に入れたのは物語の舞台が日本だからだと感じました。

主要メンバーはみんな日本人だったり、幼少期を日本で過ごした人物なので、普段見慣れている風景やドラマで見た事があるような田舎の風景、寒い冬の海の色、コンクール会場の外観、練習している楽器店や大学などの情景がすんなりと想像できます。

また、ファンタジー小説なんかではなかなか名前が覚えられなくて、久しぶりに登場したキャラを忘れるなんてこともしばしばあるのですが、この本の登場人物は日本語の名前はもちろんカタカナ表記のキャラの名前もすんなりと覚える事が出来ました。

語感とかこだわって考えているのかも?

とにかく読みやすい

あらすじを読んだ時に「そんな人物いっぱい書かれても覚えられへんわ(;'∀')」と思ったのですが、1章にあたる『エントリー』で短編のように登場人物それぞれの話になっているんです。

あらすじで名前の出てくる4人と周囲の人たち、コンクールに参加した動機などがざっくり読みやすく書かれていて、コンクール開始部分までにはばっちり名前を憶えてしまいました。

また、1章で十分に人物を覚えたせいか予選が始まる時には登場人物の緊張感がうつったかのように心拍数が上がっていくような感覚もあって、どんどん物語に引き込まれていきます。

私はクラッシックには詳しくないし、もちろんピアノコンクールなんてマンガの世界でしか知らない人間ですが、曲の解説や多様な表現、個性的な登場人物など読んでいて面白かったです。

通勤の時や寝る前など隙間時間に読んでいたので、一気に読んだ訳ではありませんが、読了期間は14日でした。

蜜蜂と遠雷を読んだ感想

良かったところ
・色々な例えでクラッシックに詳しくない自分でもイメージしやすかった
・悪役やライバルのような敵対関係がなく、落ち着いて読めた

 

残念だったところ
・三次予選~本選までの曲の表現などが少し過剰に感じた

残念だったところは終盤ちょっとお腹いっぱいになっちゃったかなというところ。

1人が演奏する曲数が増えるので、曲の解説や表現部分が増えるのは当然なんですが、ちょっとそこの部分は個人的には多すぎるように感じました。

良かったところはやっぱり表現がすごい。特に印象に残っているのが序盤にあるこの部分。

何より彼女の持つスケールの大きさは、基本中の基本、バッハの平均律クラヴィーアを弾いても明確だった。

<中略>

彼女が弾いていると、グランドピアノがまるで特別仕様のでかいベンツで、それを乗り回しているかのよう。見事なハンドルさばき、漲るパワー、高速で飛ばしても車体は浮かず、安定感は抜群。人によってはおとなしいファミリーワゴンや、見かけだけで小回りの利かないオープンカーみたいになってしまうのに。

「第一次予選」より抜粋

クラッシックはもちろん、車にもあまり詳しくない私ですが、この文章を読んで「同じ曲を弾いてもそれだけの差があるんだ」という気持ちと「そんなに違いがあって、それを聞き分けられるもの?聞いてみたいな」と想像が膨らみ、わくわくしました。

そんな表現が色んなところで出てくるので、自分なりにイメージ出来ている気分で読めてとても面白かったです。

まだ読んでいないという方は是非読んでみてください(*'▽')

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